2.2.10 雑所得の計算

所得税では所得を10種類分類しますが、他のどの所得にも該当しないものは雑所得として所得税が課税されます。ここでは雑所得の金額をどのように計算するのかを解説します。

雑所得の範囲

所得税では所得を事業所得や不動産所得、譲渡所得などの10種類に分類しますが、雑所得は他のどの所得にも該当しないものをいい、具体的には公的年金、学校債や組合債の利子、国税や地方税の還付加算金などが雑所得になります。

雑所得の範囲 具体例
他のどの所得にも該当しないもの 公的年金等
学校債や組合債の利子
国税や地方税の還付加算金
人格のない社団の収益分配金
事業者以外が受け取る原稿料や講演料

雑所得の金額

雑所得の金額は国民年金や厚生年金など公的年金等の雑所得と、公的年金等以外の雑所得の2種類分けて計算し、別々に計算された金額を合計して計算します。

公的年金等の雑所得

公的年金等とは国民年金や厚生年金、公務員等の共済組合などの年金、確定拠出年金や確定給付企業年金の老齢給付年金などをいい、公的年金等の雑所得の金額は公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除して計算します。

収入金額

公的年金等の収入金額は、原則として法令等で定められている支給日の収入として雑所得の金額を計算します。ただし、過去に遡って支給額が変更された場合には、その支給日又は法改正等の効力が生じた日の収入金額になります。

公的年金等控除額

公的年金等控除額は次の表の計算式で計算します。(年齢はその年の12月末の年齢。ただし年の途中で死亡又は出国した場合はその時の年齢)

年齢 公的年金等の収入金額 公的年金等控除額
65歳未満
70万円未満 (公的年金等の所得金額は0円)
70万円以上 130万円未満 70万円
130万円以上 410万円未満 収入金額×25%+37.5万円
410万円以上 770万円未満 収入金額×15%+78.5万円
770万円以上 収入金額×5%+155.5万円
65歳以上 120万円未満 (公的年金等の所得金額は0円)
120万円超 330万円以下 120万円
330万円以上 410万円未満 収入金額×25%+37.5万円
410万円以上 770万円未満 収入金額×15%+78.5万円
770万円以上 収入金額×5%+155.5万円
(例)厚生年金を年間400万円受給した場合。年齢は70歳。
・収入金額 400万円
・公的年金等控除額 400万円×25%+37.5万円=137.5万円
・所得金額 400万円ー137.5万円=262.5万円

公的年金等以外の雑所得

公的年金等以外の雑所得は、総収入金額から必要経費を控除して計算します。

先物取引の雑所得等

商品先物取引や金融商品先物取引など、一定の先物取引等の所得については他の所得とは分離し、所得税等15.315%(住民税5%)の申告分離課税によって所得税が課税されます。

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2.2 所得の種類

法令等

この記事は2019年11月30日現在の法令等に基づいて書かれています。また、このサイトは税法を学ぶ方に税法の一般的な取り扱いを解説するものですので、個別の事例につきましては税理士等の専門家にご相談ください。