会社の税金まとめ

日本には約50種類もの税金があるそうです。驚くべきラインナップの豊富さですね。もちろん会社も様々な税金を納めていますが、今回はその中でも多くの会社が納税している税金をご紹介します。

説明の中で記載されている税率は2019年1月現在のもので、地方税の税率は東京23区におけるものです。各都道府県、市町村の実際の税率を確認したい場合は各都道府県、市町村のホームページなどで確認することができます。

なお、ご紹介する税額の計算方法は分かりやすさのために若干簡略化している部分があります。

主要な税金

これからご紹介する6種類の税金は確定申告が必要で、金額的にも大きくなりやすいものですのでぜひ覚えてください。

法人税(国税)

法人の利益に課税される税金で、会社の税金の王様と言っても過言ではありません。税法のルールにしたがって計算した利益の額(所得金額)をベースに税額を計算するのが特徴で、所得金額が赤字の場合は課税されません。

(用語の解説)所得
税法のルールにしたがって計算した利益です。会計(決算書)とは計算方法が異なりますが、会計の税引前当期純利益と近い金額になることが多いです。
・税額の計算
法人税の額は所得金額に税率を乗じることによって計算されます。なお、税率は資本金の額と所得金額に応じて変わります。
・税率
(例1)資本金500万円で年所得金額1,000万円の株式会社
所得金額800万円×15%+(1,000万円-800万円)×23.2%=166.4万円(法人税額)
(例2)資本金3億円で年所得金額1億円の株式会社
1億円×23.2%=2,320万円(法人税額)

・申告、納付期限
原則として決算の日から2カ月以内に申告・納付しないといけません。例えば3月末決算の場合は2カ月後の5月末が申告、納付期限になります。

地方法人税(国税)

2014年の税制改正で導入された新しい税金で、地域間の税源配分を是正するために法人住民税の一部を国税に転換したものです。地方法人税は法人税の子供のような税金で、法人税の額に対して税額が計算されます。地方法人税という名称ですが国税です。

・税額の計算
最初に法人税の額を計算し、その法人税の額に地方法人税の税率を乗じることによって計算します。

(例)法人税166.4万円の場合
166.4万円×4.4%=7.32万円(地方法人税額)

・申告、納付期限
原則として決算の日から2カ月以内に申告・納付しないといけません。

法人事業税(地方税/都道府県税)

事業税は法人・個人を問わず、事業をすることに対して課される税金で、特に法人に対する事業税のことを法人事業税といいます。

・税額の計算
法人事業税も法人税同様に所得金額に税率を掛けることによって計算します。

・税率

(例)年所得金額1,000万円の場合
400万円×3.4%+400万円×5.1%+200万円×6.7%=47.4万円(法人事業税額)

資本金が1億円超の会社や電気・ガス供給業、保険業又は貿易保険業などについては計算方法が異なります。

・申告、納付期限
原則として決算の日から2カ月以内に申告・納付しないといけません。

地方法人特別税(国税)

2008年の税制改正で導入された比較的新しい税金で、地域間の税源偏在を是正するため法人事業税(地方税)の一部を分離し、国税化したものです。なお地方法人税が法人税の子供であるとすれば、地方法人特別税は法人事業税の子供のような存在です。

・税額の計算
まず最初に法人事業税の額を計算し、計算された法人事業税の額に地方法人特別税の税率を掛けて計算します。

・税率

(例)資本金500万円、法人事業税47.4万円の場合
47.4万円×43.2%=20.47万円(地方法人特別税額)

・申告、納付期限
原則として決算の日から2カ月以内に申告・納付しないといけません。

法人住民税(地方税/都道府県税、区市町村税)

住民税は道府県民税と市町村民税の総称で個人だけではなく法人にも納税義務があり、法人に課税される住民税を特に法人住民税といいます。なお、道府県民税という名称ですが都民税も含まれます。

法人住民税は所得に対して計算される法人税割と、資本金や従業者数といった会社の規模に応じて計算される均等割に分かれており、両者を合算した金額を納税することになります。

(1)法人税割
・税額
まず法人税の額を計算し、法人税の額に法人住民税の税率を掛けることによって計算します。

・税率
法人税割の税率は会社の資本金と法人税の額に応じて以下のとおり決められています。

(2)均等割
従業員数や資本金等に応じて7万円から380万円

(例)法人税額166.4万円、従業者数30名の場合
(1)法人税割 166.4万円(法人税の額)×12.9%=21.46万円
(2)均等割  7万円(東京都の場合)
合計:21.46万円+7万円=28.46万円(法人住民税額)

・申告、納付期限
原則として決算の日から2カ月以内に申告・納付しないといけません。

消費税(国税)

物やサービスを消費することに対してかかる税金で、日本に住んでいる方であれば誰もがなじみのある税金だと思います。

・税額
税率は合計8%(地方消費税を含む)です。会社が納税する税額は、原則としてお客さんから受け取った消費税額から、仕入などの時に支払った消費税額を引いた差額になります。つまり会社は手元に残った消費税を納税するだけで、それ以上の税金を負担しない仕組みになっています。なお、計算された税額がマイナスになるときは、税務署に還付を請求できます。


(※)非課税とされる売上(利息収入や土地の譲渡または賃料収入など)がある場合には、支払った消費税全額を受け取った消費税から控除することができません

(例)スーパーが問屋から1,000円(税込み1,080円)で仕入れた商品を消費者に1,200円(税込み1,296円)で販売した場合
96円(受け取った消費税)-80円(支払った消費税)=16円(納税額)

・申告、納付期限
決算の日から2カ月以内申告・納付しないといけません。

主要な税金まとめ

これまでご説明した6種類の税金のまとめです。種類が多いですがぜひ覚えてみてください。

その他の税金

これまでご紹介した税金以外にも会社が納税しないといといけない税金はたくさんあります。その中から多くの会社が納税している税金をご紹介いたします。

固定資産税(地方税/区市町村税)

土地、建物、償却資産(機械など)にかかる税金です。土地、建物については申告しなくても役所が税額を計算してくれますが、償却資産については原則として申告しないといけません。

税額=課税標準額(固定資産の評価額に所定の調整をした後の金額)×1.4%

都市計画税(地方税/区市町村税)

都市部(市街化区域内)にある土地や建物にかかる税金です。土地、建物にかかる税金ですので固定資産税の課税対象と重なってきます。つまり、都市部に土地や建物を所有している場合は、固定資産税と合わせて1.7%(固定資産税1.4%+都市計画税0.3%)の税金がかかることになります。

税額=課税標準額(固定資産の評価額に所定の調整をした後の金額)×0.3%

自動車税(地方税/都道府県税)

自動車にかかる税金で、排気量に応じて税額が決まります。

印紙税(国税)

契約書や領収書などの書類を作成するとかかる税金です。いくつかの納税方法がありますが、最も一般的な方法は収入印紙を郵便局などで購入し、作成した書類に貼り・消印する方法で納税します。

いかがでしたか?会社が納める税金、こうやって見てみますとたくさんありますね。正しく節税するためにも、まずは会社がどういった税金を納税しないといけないのか、その全体像を覚えてみてください。

法令等

この記事は2019年1月31日現在の法令等に基づいて書かれています。