第2回 利益センタと原価センタ

会社の規模が大きくなってくると予算の策定と管理という観点からは損益計算書の情報だけでは不十分になってきます。そこで会社を事業や組織などの単位で分割して管理する必要が出てきますが、このとき「利益センタ」と「原価センタ」という概念がとても有効です。

なお、予算策定や管理では各社の状況によって適切な方法が異なります。利益センタや原価センタを使うというのも一つの方法ということでご理解ください。

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利益センタとは?

利益センタとは会社の利益を管理する(利益が生まれる)単位をいいます。具体的には小売業や卸売業のように「商品」を販売することによって利益が生まれる業種であれば一つ一つの商品が利益センタになりますし、それではあまりにも細かいという場合には、商品を種類ごとにまとめた「商品群」や「販売部門」を利益センタにすることも考えられます。

そして、各利益センタごとに損益を管理することによって、小売業者や卸売業では「どの商品がいくら稼いでいるのか?」、運輸業では「利益の増減が大きい路線はどれか?」など財務諸表だけからでは分からなかった情報のモニタリングと分析ができるようになります。

利益センタごとの損益計算の例

原価センタとは?

原価センタとは経費を管理する単位をいい、一般的には経費予算が配分されている各人事組織をいいます。ただし、水道光熱費や事務所賃料などのように人事組織には紐づけることができない共通費については「水道光熱費」や「事務所賃料」などといった原価センタを作って経費を管理する場合もあります。

「販売1課」や「販売2課」などの人事組織、「水道光熱費」や「賃料」などの共通費をそれぞれ原価センタとして経費管理した場合のイメージが下図です(販売部門甲や販売部門乙などにも直接予算がついている場合は、これらの部門も原価センタになります)。

原価センタごとの経費計算の例

(参考)利益センタへの配賦

利益センタとは?で、利益センタごとに損益を計算することによって「どの商品がいくら稼いでいるのか?」「利益の増減が大きい路線はどれか?」などのモニタリングができると解説しましたが、そのためには各原価センタで集計した経費をそれぞれの利益センタに紐づける(配賦する)必要が出てきます。

具体的な方法は次回解説しますが、各原価センタで集計された経費を適切とされる基準(販売費であればセールスマンの人数や活動量、売上の比率など)で各利益センタに配賦することによって、各利益センタごとの損益を計算することができるようになります。

利益センタへ費用を配賦する方法の例

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