法人が取得した中古資産の耐用年数の決め方

減価償却は原則として法定耐用年数にわたって行われますが、中古の減価償却資産については法定耐用年数よりも短い期間で減価償却することが認められています。

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中古資産を取得した場合の耐用年数

中古で取得した減価償却資産の使用可能期間は新品のものよりも短いと考えられます。そこで法人税では、中古資産については法定耐用年数に代えて使用可能期間として合理的に見積った年数を耐用年数とした減価償却限度額の計算を認めています(法定耐用年数を適用することも可能です)。

ただし、中古資産の使用可能期間を合理的に見積もることは簡単なことではありません。そこで、使用可能年数を見積るための合理的なデータがなく見積もりに特別の調査が必要だったり、多額の費用がかかるような場合には、簡便法によって耐用年数を決めることも認められています。

簡便法による耐用年数の算定

中古資産の耐用年数を簡便法によって決定する場合には、「その中古資産が既に法定耐用年数の全てを経過している」か「一部のみを経過している」かによって二通りの方法があります。

なお、簡便法で算定された耐用年数が2年未満の場合は2年(例:1.2年→2年)とし、1年未満の端数(例:5.6年→5年)については切り捨てます。

法定耐用年数を全て経過している中古資産

取得した中古資産が既に法定耐用年数の全てを経過している場合(例:既に6年以上使用されている法定耐用年数6年の中古車を購入した場合)には、「法定耐用年数×20%」で簡便法の耐用年数を計算します。

(例)中古の備品を購入しました。法定耐用年数は5年、既に6年間使用されています。
簡便法の耐用年数: 法定耐用年数5年×20%=1.0年→2年(2年未満のため切り上げ)

法定耐用年数を一部経過している中古資産

取得した中古資産が法定耐用年数を一部経過している場合(例:2年間使用されている耐用年数5年の備品を購入した場合)には、次の計算式で簡便法の耐用年数を計算します。

なお、取得した中古資産の経過年数が分からない場合は、その中古資産の構造や形式、表示されている製作の時期などから経過年数を見積もって上記の計算式で計算します。

(例)中古の備品を購入しました。法定耐用年数は5年で既に2年間使用されています。
簡便法の耐用年数:(法定5年-経過2年)+経過2年×20%=3.4年→3年(端数切捨て)

中古資産に資本的支出をした場合

取得した中古資産を事業の用に供するにあたってリフォームなどの資本的支出をした場合には、通常の中古資産よりも長い期間にわたって使用することができると考えられます。

そこで、取得した中古資産に資本的支出をした場合には、一般的な中古資産とは異なり次のそれぞれの方法で耐用年数を決定します。

資本的支出
固定資産の修理や改良などのための支出で、その固定資産の価値を高めたり耐久性を増すものをいいます。

(1) 資本的支出 > 中古資産の再取得価額×50%

資本的支出が中古資産の再取得価額(中古資産と同じものを新品で取得する場合の価額)の50%を超える場合は、新品の資産と遜色がないと考えられますので「法定耐用年数」を使用します。

(2) 再取得価額×50% ≧ 資本的支出 > 取得価額×50%

資本的支出が中古資産の取得価額の50%超、かつ、再取得価額の50%以下の場合は「見積耐用年数」又は「次の計算式」で計算した耐用年数を使用します。

(3) 取得価額×50% ≧ 資本的支出

資本的支出が中古資産の取得価額の50%以下の場合は、資本的支出がない場合と同様に、中古資産の「見積耐用年数」又は「簡便法」による耐用年数を使用します。

(例)100万円で取得した中古の機械に60万円で資本的支出をしました。再取得価額150万円、法定耐用年数10年、経過年数6年です。簡便法で耐用年数を計算します。
「再取得価額150万円×50%≧資本的支出60万円>取得価額100万円×50%」のため次のように耐用年数を算定します。
・通常の簡便法の耐用年数
(10年-6年)+6年×20%=5.2年→5年(端数切捨て)
・資本的支出後の耐用年数
(100万円+60万円)÷{(100万円/5年)+(60万円/10年)}=6.15年→6年(端数切捨て)

法令等

この記事は2020年4月1日現在の法令等に基づいて書かれています。また、このサイトは税法を学ぶ方に税法の一般的な取り扱いを解説するものですので、個別の事例につきましては税理士等の専門家にご相談ください。

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